2009-07-02(Thu) [長年日記]
1 片眼の猿/道尾秀介
やられた。オレは結構猜疑心が強いほうだと思っていたが、こんなにもあっさりと騙されるとは。信じたオレがバカなのか。いや、道尾秀介が上手過ぎるのだ。詐欺師である。もちろんこの場合、騙されて嬉しいのだが。
これはまさに「小説」の力である。想像力をかき立てる「言葉」の力だ。あり得ないことを、いつの間にか作品の世界に引き込まれ、そこにあるのが真実だと納得させられてしまう。物語の中に本物の世界を構築する著者の技だな。たとえフィクションとはいえ、その世界は「本物」なので信じてしまうのだ。上手いなぁ、素直に脱帽する。
そしてラスト。信じていたものをあっさりと覆される快感。狐につままれるとはこういうことを言うのか。何でそんなことを信じていたんだろう、と苦笑いしつつ清々しい。
主人公の最後の台詞がいかしている。奥の深い一言だ。
「それに、ちょっと気が引けるんだ。どうも人を騙してるようで」
はい、まさにまんまと騙されました。
本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]
2009-07-01(Wed) [長年日記]
1 延長戦
今日から営業時間が延長。
『オランダ靴の謎【新版】 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M ク 1-7)(エラリー・クイーン/井上 勇)』を購入。新版で登場の一応新刊という扱い。 国名シリーズはずいぶん昔に読んだ『ローマ帽子の謎』以来である。
解説は法月綸太郎。最大の賛辞を贈っている。
本書はクイーンという作家のアマチュアリズム(=無償の知的遊戯精神)がその臨界点に達し、二度と再現不可能な条件の下で結晶化した、犯人当てロジック小説の理想形にほかならない。
期待させる。
[ツッコミを入れる]

1 涼 [お早うございます 昨日広告を見て、おもしろそうだなと思っていました。読んでみよう。 ]