2007-06-07(Thu) 風まかせ赤マント 編集
_ ワニのあくびだなめんなよ/椎名誠
赤マントシリーズ第18弾。それにしても、この人の行動力の凄さは恐れ入ります。しかも行くところが、それこそ地の果てのような所ばかり。もう還暦も過ぎてるというに。
で、突然だけどエスキモーとイヌイット。今まで違いなんて気にしてなかったけど、アラスカを訪れたお話でその意味を知りました。エスキモーというのは「生の肉を食う人」と言う意味だそうで。そんで、生肉を食うなんて野蛮だなんてことで蔑称的に使われちゃったのね。それで、カナダでは「エスキモー」は差別用語だ、使っちゃイカンイカン、ってことになった。それでイヌイット(人々という意味)と呼ぶようになったつーわけ。
でも、これはあくまでカナダの先住民族だけの話。アラスカだとか他の地域では、差別意識なんてことはないらしく、逆にイヌイットと呼ばれるほうが、やめてくれぃってことらしい。「エスキモー」は総称だけど、「イヌイット」は一部族の名前だから。
ちょっと勉強になりました。
それから、旅先の宿で遭遇したユウレイのようなものの話し。幽霊の存在は、頭から否定するわけじゃないけど、懐疑的。なんだけど、今までのつきあいから*1椎名誠はいい加減なことを言う人じゃないよなぁ、と思うわけですよ。前に読んだので、イギリスでも似たような話が合ったよな。そうなると、やはりユウレイというか物の怪はいるのかなぁ、と思わざるを得ない。ウヒャァ。いてもいいから、なるべくオレは遭遇したくないぞよ。
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*1 もちろん一方的なおつき合いなんですが
2009-06-07(Sun) 完全恋愛: 牧薩次: マガジンハウス 編集
_ 完全恋愛/牧薩次
2009年版のこのミス第3位、第9回本格ミステリ大賞受賞作。著者は、別にネタバレじゃないだろうから書くが、辻真先の別名義である。「牧薩次」は辻作品キャラクター名ということである。
本格ミステリ大賞を受賞したことで興味を持って『完全恋愛』を読む。オレは辻作品を今まで読んだことがないので、辻真先の作風・傾向がわからない。「本格ミステリ」だとしたら、ずいぶんと「軟らかい」な。トリックの出来がどうとかは、好みの問題なので註1置いておくとして、第2の殺人事件の際の消えたナイフの扱いがどうにもこうにも。きちんと説明がつかないと納得いかないとう人にはお勧め出来ない。
この物語の主題は「本格」ミステリではなく、タイトル通り「完全恋愛」にある。著者いわく、
他者にその存在さえ知られない罪を完全犯罪と呼ぶ
では他者にその存在さえ知られない恋は完全恋愛と呼ばれるべきか?
それは単なる片思いと言うんじゃないの?というツッコミはさておき。
画家・本庄究の一代記。ひとりの人間を愛してしまったゆえに起こる悲喜劇。ラストのオチはなかなかアイロニーを感じさせて素晴らしい。途中の殺人事件なんかは前フリなのだ。このラストの、いろいろな意味での、脱力感を味わうべし。悲劇と喜劇、敢えてオレは喜劇と呼びたい。男はバカだね、女は強いね、ってことで。
それしても、これが凡作だなんて言うつもりは全くないけれど、ウームとうなってしまうよなぁ。ウィキペディアによれば、著者は今年で77歳になられる。老いてなお盛ん。「このミス」にしても、本格ミステリ大賞にしてもそんな著者に対して送られてものなのでは、と邪推してしまうのだ。
完全恋愛
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余談。いくつか文章の前後がおかしく感じるのはオレの考え過ぎだろうか。
註1 オレとしてはバカミスの範疇に入るぞ
_ 晴天
久しぶりに青空を見る気がする。しかし、この天気も今日限りのようだ。残念。
