2007-07-23(Mon) 蘇る狼の群れ
■ U307を雷撃せよ/ジェフ・エドワーズ
エネルギー危機に陥ったドイツが、石油欲しさに中東のテロ支援国家と密約を結ぶ。交換条件は最新鋭の潜水艦。4隻のディーゼル潜水艦が中東へ向かい、英米はそれを阻止する行動に出る。しかし、その戦術を知り尽くしている独潜水艦は、易々とその包囲網を破っていく。ペルシャ湾を舞台に、現代のUボートと米駆逐艦の死闘が繰り広げられる……。
目新しいのが、相手がバリバリ最新鋭の潜水艦。同じレベルのテクノロジーが相対する。しかも昨日までは「敵」じゃなかった相手。そして、現代に蘇るウルフパック、なんてものを勝手に想像したわけですよ。
が、盛り上がらない。著者は元アメリカ海軍の対潜戦特技官だけあって、兵器とか戦闘シーン回りのディティールは迫力がある。んだけど、どうも全体的に中途半端に感ずるのよ。ご都合主義と言いますか。いくらせっぱ詰まったと言え、ドイツがテロ支援国家に最新鋭の潜水艦を4隻も与えるなんて離れ業をとるのかどうか。ドイツ側の描写が全然ないので、納得いかない。当然あるだろう、政治的な解決に向けての折衝なんてこともいっさい描かれない。そう言うディティールがないからどうも嘘っぽく感じちゃうんだよなぁ。
そんなことが必ずしも必要だと思っているわけじゃない。舞台が最前線の現場のみならば、それはそれなんだろうけど、主人公のひとりは合衆国大統領なんだぜ。ドイツ政府と対話するシーンがないなんてさ。おまけに彼は敵が4隻ならばこちらも4隻でなければ米海軍の威信に傷がつく、とまぁトンチンカンな理由で戦力の増強を拒否する始末*1。
そのくせ、本編とは全く関係ないと言っていい駐米英国大使館に対する細菌テロの顛末が結構な分量割かれてるし*2、物語の途中に挿入される魚雷に関する考察もほんとに必要なのか*3。潜水艦を指揮する大佐が出てくるけれど、いてもいなくてもいいような存在感でこれまた中途半端な存在。途中スエズ運河をあっさり通っちゃうんだが、ここで何とか出来そうだと思うのは素人浅知恵?
上下2巻だけど、下巻だけでも十分なような。主役艦であるUSSタワーズの視点のみで描かれていればなぁ、と不平たらたらな一冊なのだ。
2008-07-23(Wed)
■ ハリー・ポッター最終巻発売
遂に完結。ほぼ十年にわたって、ある意味書店を支えてきた作品といってもいいかも知れない。ホントに化け物的な存在である。そんなに面白いのか。こんなに騒がれると、意固地なオレとしてはかえって読みたくなくなるという罠。
まぁ、そんなことはどうでも良くて、売れてくれればいいのである。本日もおかげさまで予想よりも売れたような。やはり最終巻というのが盛り上がる要因になっているか。
それとも声を嗄らしてやった呼び込みが効いたか……って、なわきゃないよな。
何れにせよまだしばらくハリー・ポッター効果が続きますように。



