2008-07-26(Sat)
■ 妃は船を沈める/有栖川有栖
火村英生を探偵役とするシリーズ第8長編。が、ちょっと変わった経緯のある長編。その辺の経緯ははしがきに詳しい。一つの中編からその続編とも言える中編が生まれ、前編後編というような形で長編として纏められた。
そのため、大方の人には後編での犯人の予想がたやすいのではないか。もっとも作家有栖シリーズのほうは、誰が犯人かというより、何故犯罪は起ったのか、と言うことをメインにしていると思っているのであまり気になる点ではない。
派手なトリックも意外な真相もないんだけど、この面白さはなんだろうね。面白いというのは語弊があるか。一つの人生を垣間見る、そこに物語があるからだろうか。事件の解決は、犯人の生き様が判る瞬間でもある。犯した罪は否定出来ても、彼らを否定することは出来ない。生きていく事自体が罪でもあるのか。
新しいキャラクターの登場。この人の影響で新たな展開がありそうな予感。
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妃は船を沈める(有栖川有栖)


