酔眼漂流記

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2004-07-10(Sat) 硝子のハンマー: 貴志祐介 [長年日記] 編集

_ 硝子のハンマー/貴志祐介

地上12階、厳重なセキュリティ下で起きた密室殺人。謎に挑戦するのは異能の探偵・榎本。防犯コンサルタントなんて名乗っているけど、その正体は泥棒。この小説が面白く感じられたのも、彼の魅力に負うところが大きいよ。正義の泥棒はいつもカッコいいものなのだ。

前半は難関なトリックに挑み、組み立てては崩れ落ちる仮説の山々。真相を彩るために惜しげもなく捨て去られるその推理のアイデアをもったいないと思ちゃうのは貧乏性だからかな。それらを使えば、一編書けるでしょうに、なんてね。 それにしても、この密室トリックは素直に感心。他に類似的なのはない、よね。でも、その仕組みがよくわからないところがあって、専門的すぎるよ。せめて図説してくれ。まぁ、そんな事解らなくても結果は明瞭にしてインパクト大。ある意味こんなにバカっぽいトリックはうれしくなちゃうね。あまり書くとネタバレになるけど、このトリックは言ってみりゃ大き過ぎて見えない凶器ってところだな。大体表紙にしてから…(以下略)。

ルピナスⅤという介護用ロボットの機能紹介をする場面が二度出てくるんだけど、その二つがコピー&ペーストしたように同じってのはどうしちゃったの?もう一字一句同じと言っていいぐらい。エラそうにいわせていただければ、プロの作家としてはあるまじき事なんじゃないのかなぁ。ちょっと興ざめの部分。

細かいところだけれど違和感を感じるところ。三人称で書かれているのに二人程名前を“さん”付けで書かれているところがある。なんだかとても変な感じなんだけれど。普通は呼び捨て、もしくは全員付けるか、だよね。何か意味があるのかと勘ぐってみたんだけど、そんな事もないようだし。

もう一つどうでもいいこと。犯人が赤外線センサを回避した方法を榎本が思いつかないってのはちょっと謎。というか、厳重なセキュリティなんて言いながら、その実穴だらけ。なのは、実生活でも同じ事なのかな。防犯に関して、考えを新たにさせていただきましたよ。

貴志祐介は初めて読むから、この作品に限っての感想だけど。後半は犯人の犯行に至るまでの生い立ちが描かれている。でも、その動機を含めてこの部分は美味しくないなぁ。いっそのこと後半部分はバッサリ切って、前半だけの中編ぐらいの方が良かったような気もするんだけどねぇ。でも、この後半部分が貴志節ってところなのなのかな。それにしても、殺人までは犯す事はないように思えるんだ。実際そんな事で人を殺めてしまうのかもしれないけど、だけど、フィクションだからこそ人を殺すんだったらとびっきりの理由で、と思うけどね。

硝子のハンマー 硝子のハンマー
貴志 祐介
角川書店
¥ 1,680

Tags: Mystery

_ 直木賞に於けるウスラバカな考察

さて、直木賞の季節。今時の作家の人たちにとって直木賞ってどんな価値・意味があるんだろう。実はそれほど欲しいものだとは思っていなかったりして。作家ばかりじゃなく、世間的にもどうなんでしょ。直木賞作家だからといってひれ伏すわけでもないよね。受賞作だからといって読みたくなるわけでもなし。あくまでも私の場合ではあるけどさ。もし私が作家を志そうと思っても、直木賞ってのはそんなにこだわらない、よなぁ。欲しくなんかないぜ、とキッパリ。これが、江戸川乱歩賞とか鮎川哲也賞なんかだと別だろうけど。

そもそも直木賞に限らず賞を決める上で、政治的な問題だって絡んでくるだろうし、営業的な問題だってあるだろうさ。100%公平なんてことはない、と言ってみたり。数量的にどれが優れているかなんてきっちり出せるわけじゃあるまいし。選ぶ時にどうしたって主観的な部分が入っちゃうだろう、いや、入るはずだ。選考する人が変われば自ずと結果も変わるよね。しかし、何と言っても営業的な問題ってのがやはり大きいんじゃないかと勘ぐりたくもなる。とりあえず平成に入ってからの受賞作をざっと見てみればほぼ3分の2が文藝春秋刊ってことを思えばなぁ。受賞すれば売れるもんね。そこら辺どうなのよ?

いずれにせよ、本屋にしてみればこうした文芸賞はある意味売り上げ活性化イベントだったりするのだ。その中でも何と言っても直木賞(ついでに芥川賞も)はメインイベントだ。そうか、そう思えばやっぱり直木賞はエライなぁ。でも、受賞作にもよるんだけどね。もっとも、前回の直木賞は芥川賞のおかげで影が薄かったけどね。

閑話休題。いきなりワタクシの勝手な結論。賞はノミネートされるまでが勝負でがあとはおまけみたいなもんである。だから受賞作家より何度もノミネートされる作家のほうがエライのだ。

しかし、そうは言っても何度も落選ってのは見るに忍びないよなぁ。今回だと東野圭吾は5度目ですぜ。文藝春秋から出してればどうなってか、なんてことも思いたくもなるよな。なんだか飼い殺しにされているようで・・・。それから、北村薫。ノミネート自体は驚く事じゃないかもしれないけど、前回から9年振りなんだよ。なんだか今更、と思っちゃうけどねぇ。対象となるのは最初にノミネートされてから何年とか、何回までとか期間を決めた方がいいのでは。余計なお世話でしょうけど。

直木賞って最初の規定によれば新進作家に贈られるものだったんだ。今では中堅作家も入るらしいけどね。どこまでが中堅なんだろうと言う疑問もありますが。

さて、今回は誰が受賞するやら。発表は15日。本屋としては売れる人がいいなぁ。

Tags: Book

2004-07-13(Tue) [長年日記] 編集

_ 人形(ギニョル)/佐藤ラギ

第3回ホラーサスペンス大賞受賞作。こりゃ面白いとか面白くないと言う以前に、全くの趣味の範疇外だわ。耽美系? おっさんが少年をいたぶってどこが面白いんだ? そういった表面的な部分で判断するべきじゃないんだろうけど、積極的に読もうと思う物語ではないのだわ、ワタシ的には。もう全編痛々しいの一言。少女をいたぶったら全く違った世界になっちまうだろうけど、まだそっちの方が受け入れられますって。えー、普通健全な男子ならそうだよね、ね?

ともあれ、万人受けするとは思わないのだが。なぜに大賞? よーく行間を読むと面白い? と、ひたすら"?"なのであった。お互い出逢っちゃいけない仲だったね。ちゃんとした感想文が書けないよ。「スマンスマン」と言いつつ次へ。

人形(ギニョル) 人形(ギニョル)
佐藤 ラギ
新潮社
¥ 1,575

_ livedoor blogが表示できない

少し前からlivedoor blogのどれもブラウザ(Safari)で開く事が出来なかった。

Bad Request

Your browser sent a request that this server could not understand.

Size of a request header field exceeds server limit.

そんなメッセージが表示されるのみ。livedoor以外は全く問題なかったから、当然向こうに問題があるんだろうと思っていたけど、未だに改善されないのは明らかにおかしい。試しにIEを使ってみたらあっさりちゃんと表示されるじゃないですか。

調べてみたらこれ、Cookieの問題らしいのですね。溜まり過ぎるとよくないみたいなのだ。livedoor関係のCookieを全部削除してみたら、Safariでも無事復活。今までこんな事無かったんだけどね。だからこれって、Safariの問題なのか、それともlivedoorの方の問題なのか?

Tags: Net

2004-07-14(Wed) [長年日記] 編集

_ 写本室(クリプトリウム)の迷宮/後藤均

第12回鮎川哲也賞受賞作なのである。ミステリの賞の中ではワタシ的には一番真っ当な賞だったりするんで、いつも期待しながら読むのである。

で、期待に違わず、と言いたいところなのだが。かなり問題あるぞ。この終わり方は何でしょう? 何処にも書いてなかったけど、これってシリーズの1巻目? 続きがある、んだよね?

敢えて言わせていただければこれは未完成だとしか思われても仕方ない、と思う。中途半端な終わり方とも受け取っちゃおうなぁ。あきらかに”次の巻へ続く”的な終了。これはどうしても納得いかない。そう思うのは、ラストシーンまではめちゃくちゃ面白かったからだ。久しぶりに本格スピリットをヒシヒシと感じた。だから、きれいに謎は解けて終わってほしかったのだ。結局何も解決されないまま終わったのに等しいよ。

ただ、これはこれでありだと思うし否定するつもりはない。書き手と読み手の求める方向性が違うだけなのだろうから。でもねぇ。

写本室(スクリプトリウム)の迷宮 写本室(スクリプトリウム)の迷宮
後藤 均
東京創元社
¥ 1,785

Tags: Mystery

2004-07-18(Sun) [長年日記] 編集

_ ビールのつまみ

今月は営業時間が一時間延長。たかが一時間と思うなかれ。これがめちゃくちゃ長く感じるのだ。もっとも延長してもたいして売り上げが上がるわけでもないしね、悲しい事に。気分的に疲れます。なので、更新も滞りがち。…言い訳しとこ。

で、話は全く関係なく『麦酒のつまみ』(家の光協会)なる本のご紹介。ビール党必読の書かも。その名の通りビールのつまみのレシピ本なのだが、簡単に作れてしかもメチャクチャ旨そう。うーむ、これはビール好きのツボを押さえたレシピだなぁ。

写真を見てるだけどもどんどんビールが飲めてしまう。あー、これでまたビールの消費量が上がるなぁ。ちなみにビールと表示しましたけど、発泡酒です。普段は発泡酒飲んでます。健気に倹約しております。が、やはりビールの方が美味しいよなぁ。しかも、やはり麦芽百%のやつね。

麦酒(ビール)のつまみ 麦酒(ビール)のつまみ
太田 潤
家の光協会
¥ 1,260

Tags: Book Drink

2004-07-20(Tue) [長年日記] 編集

_ JUGEM復活、かな?

ようやくJUGEMも復活の兆しが。よかったよかった。実は、ワタシもジュゲマーだったりするわけで。もっとも管理者ページには未だログインできないので、どうしようもないのは相変わらずではあるんだけどね。とりあえず見ることは出来るぞ。

JUGEMは例の企てのために借りてたんだ。そしたら、正式版に移行するってアナウンス。そんなわけで、とりあえず様子見ってことでまだ何もしていなかったんだけど。こんなのも不幸中の幸いというのかな。うーむ、それにしてもこんなにドタバタするとは思わなかったよ。

技術的なことは解らないからコメントしようがないけど、もっとスマートな方法ってなかったのかなぁ。でも実は、ユーザのふるい落としのためにわざとやってたり、なんてのは意地の悪い見方だよね

Tags: Net

2004-07-25(Sun) ツール・ド・フランス2004 [長年日記] 編集

_ ツール・ド・フランス2004を見てます

今まで自転車自体は好きだけれども、ロードレースにはそれほど興味がなかった。ツーリング志向だからね。ツールも名前だけ知ってると言った感じ。J SPORTSのライブ中継で今回初めて見たけど、こいつは面白い。今まで知らんぷりしてたのがもったいない、もったいない。

20日間に渡る闘い。毎日毎日各ステージごとに見所が尽きない。個人の闘いでもあり、チームの闘いでもある。戦術、戦略、駆け引き満載。個人総合優勝(マイヨジョーヌ)を巡る争いがメインだけれども、ポイント賞(マイヨヴェール)、山岳賞(マイヨブラン・アボワールジュ)、新人賞(マイヨブラン)、チーム総合、そして各ステージ優勝とひとつのレースのなかででいろいろな楽しみ方が出来る。奥の深いレースだなぁ。

そしてなんと言っても見ていると血が騒ぐのだ。やはり自転車で走るってことは気持ちがいいよなぁ。ああ、やはり自分は自転車が好きなのだと、改めて実感。久しぶりに峠を攻めてみたくなったよ。

そんなツールも今日で最終ステージ。昨日まででほぼ各賞は決定していて、今日はレースというより最終ゴール、パリ凱旋門を目指すパレードといった雰囲気なんだとか。今夜で、見納めかと思えば少々感傷的な気持ちにも。強者どもが夢の後。また来年お会いしましょう。

日本では、ロードレースというのはどちらかといえばまだマイナーかな。ツールといえども、何それ、って人が多いんじゃないのかな。しかし、ヨーロッパでの人気は凄いってのが画面を通して判るよ。もう半端じゃない数の熱狂的な観客たち。先日のステージでは人口数千人の村に観客数10万人だよ。しかも驚くのが、それだけの観客がいるのに特に柵でコースと観客と区切ってたりしてないってとこ。場合によっては観客をかき分けて走っていかなきゃならない程。選手の肩たたいて応援、なんてことも出来ちゃうんだからねぇ。ある意味見ててハラハラするよ。でも、ひいきの選手のため相手を妨害してやろうなんて不貞な輩はいないんだね。その辺は伝統の重みといったところもあるのかな、走る側も見る側も。まぁ、危ない酔っぱらいのオジサンとかはいるけど。

で、今年のというか今年もマイヨジョーヌは、まだレースが終わったわけじゃないけど、ランス・アームストロング。前人未到の6連覇。その強さは他を圧倒してるのが、初めて見たけど判るよ。もちろん個人としてもそうだけど、チームとしても強いなぁ。総合優勝はチームメイトの献身的な助けがなければ達成出来ないって部分もあるからね。そして何より凄いのは彼は癌を克服して今に至っているということ。うーむ、ホントに化け物だ。ただあまりにも強過ぎて、ファンも多いけどアンチも多いんだとか。しかも、彼はアメリカ人だというのも微妙に影響しているのかな。関係ないけど全盛期の北の湖は大嫌いだったなぁ、そういえば。で、北の湖が外国人力士だとしたら何となく分かる話だよね。以上余談。

Tags: TV TDF

_ お昼寝中

猫の昼寝

本日も太陽はがんばってお仕事中の暑い一日。この暑さ、毛だらけのこいつにとっては、いかほどのもんなんでしょ?それはそれとして、部屋中毛だらけにするのは何とかしてくれぇぃ!

Tags: Kafe

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