2005-01-10(Mon) [長年日記] 編集
_ Full Spectrum Warrior クリア
充分に楽しませて頂きました。わざわざXboxを買っただけのことはあったよ。おまけに『ブラックホーク・ダウン』のDVDまで購入しちゃったし。年末年始は戦闘三昧。もっとも最後は少々あっけなかったけれど。新しいシナリオをXbox Liveでダウンロードできるので、まだ遊べるし。
あえていくつかマイナス点をあげるとするならば、2つのチーム間で視点が変わるので、慌ただしいかな。頻繁にチームごとに命令を与えていくような展開になると、画面に集中できないのだ。状況が判らなくなったりする。逆に言えば、もう少し事前の作戦を練れってことなのかもしれないけれど。そうだ、2画面で出来れば言うこと無いな。
それから字幕はやはり問題あり。プレイ中の隊員の会話や無線なんか、どんどん進んでいっちゃうんでほとんど読んでられない。まぁ、そんなことは無視してても実際問題としては困らないんだけれど、もうひとつ雰囲気を味わえないなぁ。なりきるってのも楽しみのひとつだし。完全日本語版ってことで吹き替えバージョンもあったらなぁ、と。
FULL SPECTRUM WARRIOR
マイクロソフト
¥ 1,420
_ 還暦
今月の文春文庫の椎名誠の新刊『ハリセンボンの逆襲』の沢野ひとしの解説を見て、少々たじろいだ。なんと椎名誠は今年還暦なのだ。そうなのか。あまり歳を意識させない人だけれど、「還暦」の言葉の響きにはいろいろと複雑な想いが。まぁ、こっちももう立派はおとっつぁんなわけだけれども。変わらないつもりでいても時間だけは確実に過ぎてゆくのだ。
それにしても未だにあっちこっちと飛び回っている姿は、「異様」と言ってもいいぐらいに元気で若いよなぁ。昔から少しも変わらないように見えるよ。人生においていろいろと影響されることが大きい、憧れでもある人だ。
ところで、還暦っていうと赤いちゃんちゃんこだけれど、あれは赤ちゃんに還るって意味からきているんだとか。61年目に生まれ年の干支(えと)に還ることからきていて、「また生まれ直す」という意味を込めて生まれた時の姿、つまり赤ちゃんに戻って、第二の人生を祝うといった意味があるらしいよ。
2005-01-11(Tue) TRAQUAIR House Ale [長年日記] 編集
_ トラクエア・ハウスエール

スコットランドのトラクエア城で古くから造られているビール。最高級のビールの栄誉を与えられているそうで、ビールのガイドブックには必ず載っていると言う逸品。それだからかどうか知らないけれど、お値段もなかなか。330ml瓶で800円程するんだからね。

特徴はアルコール度数が7.2%とビールとしては高アルコールなこと。バーレーワインとも呼ばれることもあるそうな。つまり大麦のワインってこと。確かにエールってこともあるんだけれど、普通に想像するビールとはかなり違う。正直言ってこれはあまり口に合わなかったなぁ。とらえどころの無い味わいなんだよね。敢えていえば、とても薄い印象。香りも味も残るものが無いと言いますか。かなり期待して飲んだので、かなりの肩すかし。これってもしかして取り扱いがまずくて、駄目になっているとか?
ウーム、消化不良な今回。もう一度挑戦してみようかとも思うけれど、やはり高いからどうしようかなぁ。
2005-01-14(Fri) 遠きに目ありて/天藤真 [長年日記] 編集
_ 遠きに目ありて/天藤真
脳性マヒの少年を安楽椅子探偵とした短編集。著者の天藤真は1915年生まれ。そして亡くなったのは1983年。言い方は悪いけれど過去の人だ。ネームバリューという点からすると恵まれてはいないのかな。誰でも知っていると言う人ではないよね。
もっとも1991年に『大誘拐』と言う映画の原作者として知る機会があったけれども。私もそのひとり。映画自体結構いい評判を聞いていて、頭の片隅にその名前が残っていた。ようやく読むことになったわけです。もっともこの本を買ったのは2・3年前で、ずっと埃をかぶったままだったんだけれど。持っているものとは装丁が変わっているね。今のはちょっと派手過ぎやしないでしょうか。
多すぎる証人
大勢の目の前で起きた団地の殺人事件。逃げる犯人の姿を8人が目撃していたけれど、この証言がてんでバラバラ。この矛盾した「多すぎる証言」から浮かび上がる真実。バラバラの証言から共通点を導きだし、犯人を特定する手腕は見事。
宙を飛ぶ死
東京にいた被害者が一瞬のうちに200km彼方の湖で死体となって発見される怪。まさに宙を飛んだようにしか思えない事件。
出口のない街
街のひと区画を密室に見立ててしまう面白さ。数々の証言によって犯人らしき人物はその街の中に入っているはずが無いのに起る殺人。犯人はいかにして人の目を逃れ出入りしたか。
見えない白い手
ウーム、これはちょっとどうかな。
完全な不在
もちろん謎解きとしてはちろんだけれど、犯人の大胆で周到な犯罪計画が面白い。読み終えて天晴犯人と思ってしまうのだった。
総括
いずれも、端整で小粋なミステリの好短編。派手さは無いけれど、それぞれのトリックやアイデアは唸らされるものばかり。時代からくる古くささを感じてしまうのは仕方ないとしても、どれも実に味わいがあるのだ。ミステリは、やはりこのぐらいの短編の方が面白いのかもしれないね。純粋に謎だけでテンションを保っていられる。確実に次も読みたくなる面白さ。
実は一番驚いたのが、初版は大和書房から出ていたと言うこと。こういったのも出していてんだねぇ。
遠きに目ありて (創元推理文庫—現代日本推理小説叢書)
東京創元社
¥ 756
_ 『ローレライ』間もなく公開
間もなく映画『ローレライ』が公開。『終戦のローレライ』の映画化。今のところ期待大の映画。もっとも原作とは別物と見た方がいいようだけれども。
CMを見た。ちょっと不安になった。なんだか画面から受ける印象がクリアすぎるような。陰鬱な雰囲気をどうしても想像してしまうから。見た範囲で言えば、明るすぎるというか、かっこ良すぎると言うか。
たとえば絹見艦長役の役所広司。最初に配役を聞いた時にはいい線いっていると思ったけれど、実際に見てみるとちょっとダンディ過ぎてどうかなぁ、とも。彼だけではなく乗務員皆さんに言える。もうちょっと武人って感じの人がいいと思ったりするんだけれども。あの頃の日本人の写真を見ると物足りなさを感じる。もちろんどちらがいいとか言うことではなくて。あの頃とまったく別の顔になったよね。ただし、例えば外国人に関して言えばそんなことを感じはしない。それは「日本人」の目で見るからそう思うだけなんだろうか。
米駆逐艦がアスロックを発射するシーン(多分)がある。その出来映えの素晴らしさに唸りつつも、どうもいかにもCGって感じがするようなのが気になったりはする。艦艇は全てCGで処理しているのかな? 無理とは承知しつつも、実物を使った映像が見たいよなぁ。今時の映像技術は凄いとは思うけれど、やはり実物の迫力にはまだ及ばないと思うんだよなぁ。何でも映像の上で出来てしまうのは、その反面妙に嘘っぽさを引きずってしまう部分があるように思えてしまう。
ま、短いCMを見ただけで思ったこと。いずれにせよこのCMを見て鳥肌が立ったのも事実。増々期待が膨らんだのも間違いないのだ。あとは期待を裏切らないことを祈るばかりなり。
2005-01-15(Sat) [長年日記] 編集
_ メコン・黄金水道をゆく/椎名誠
インドシナ半島のメコン河をラオス、カンボジア、ベトナムとズンズン下って行く旅エッセイ。相変わらずあちらこちらを飛び回っている人だ。
それにしてもこのインドシナ半島の国々に対しては、どうしたっていろいろな意味で尻込みしてしまう部分がある。まったく申し訳ないけれど負のイメージが付きまとってしまうのだ。それは戦争の影。ベトナム戦争やカンボジア内戦といた戦乱で受けた苦悩を未だに引きずっているそうな。日本に生まれて戦争と言う狂気に巻き込まれずにいられたと言うのは素直に喜ぶべきだろうな。
しかし、懐かしい風景が広がる優しげなところでもあるんだなぁ。そこにあるのは懐かしい景色と匂い。最近歳をとったせいか、素朴な風景ってのに憧れる。そこで暮らしている人たちには、もちろんいろいろな苦労はあるんだろうけれど、現在の立場で日本と比べてみた時日本に暮らしていることが素直に喜べるかどうか。
もっとも読み終えて真っ先に思うことと言えば、無償にフォーが食べたくなったなぁ、ってことだったりするけどね。
2005-01-19(Wed) [長年日記] 編集
_ 『仮面舞踏会』の答えを知りたい
突然思い出してしまったのだけれども。20年程前に角川書店から出版された『仮面舞踏会(マスカレード)』という絵本。古い話だけれど、その頃は結構話題になっていたはず。ただの絵本ではなくて、内容が宝探しになっていたのだ。作者のキット・ウィリアムズがイギリスのどこかに埋めたと言う純金製のウサギの首飾りの場所が、本に書かれたなぞなぞやアナグラムを解くことによって解ると言った趣向。
我こそは、と真剣に謎解きをしたもんだよなぁ。しかし、その謎は手強くて、結局挫折してしまったけれど。日本語訳として出版されていたけど、やはり英語が判らなければ無理だったんだと思う。簡単な英語の知識があれば大丈夫なんて言ってたみたいだけどね。
宝物の行方は結局謎解きじゃなくて、見当つけてここ掘れワンワンな人が見つけてしまった、ってオチでした。それはニュースに出た。が、解答に至る道筋みたいなことはどこにも出ていなかった気がするんだよなぁ。ざっと今検索してみても、それらしいのは無いしね。宝物はこの際置いて、解答知りたいと何十年ぶりに身もだえる夜更けなのです。誰か知らないでしょうか。
単に絵本としてだけでも、ミステリアスな作風で妙に心に残っている一冊。捨ててないはずだから、探せば出てくるかな。
追記。英語の解説サイトなら発見。 Masquerade & The Mysteries of Kit Williams ウーム、気合い入れないと理解できないなぁ。
2005-01-20(Thu) [長年日記] 編集
_ グリズリー/笹本稜平
コードネーム「グリズリー」と呼ばれる男のたった独りの闘い。どこか歪んでしまった世界の秩序。それは善くも悪くもこの世界の「正義」であるはずのアメリカに起因する歪み。彼はこの世界を憂う。世界を変えるべく起こした彼の驚愕の計画は何か。
そして、「グリズリー」引き寄せられるように彼を追う男たちの物語。自分の中に「グリズリー」をみる公安の清宮。過去に「グリズリー」と出逢ったことによって己の運命が変わった元SATの城戸口。自分に対する決着をつけるため、彼等もまた闘いを開始する。
中盤までは仕方の無いことではあるけれど、「グリズリー」の目的も計画も判らないためモヤモヤした気分のまま物語は進む。徐々に明らかになるような展開ではないので、この辺り物語の引っ張り方がやや弱いような気はする。正直少々退屈でもあり。それを乗り越えれば、物語は最後まで読み手の心をとらえてはなさない。待ち受けるクライマックス、厳寒の知床を舞台にした極秘に介入する米軍との三つ巴の死闘。
最初から最後までごりごりと歯ごたえがあるハードな展開。ひしひしと緊張感が伝わる味わい。しっかりと地に着いた骨太な物語を書く人だ。読み始めたら止まらなくなって夜更かししてしまいました。この一冊でお気に入りリスト入決定。読み終えて満足な一冊。
いくつか揚げ足と取らせて頂けるならば、主役であるはずの「グリズリー」にもう少し感情移入できると面白さも倍増のような気もする。特に「グリズリー」が行動を起こした動機の部分の、こちらへの伝わり具合が少し弱いような気がするのです。どうしても、警察側の登場人物の方が判りやすくてね。
しかし、その一方の主役ともいえる追う側の警察関係者も、何人もいて気持ちが分散されてしまっている点はちょっと痛い。最初一方的に主人公だと思っていた城戸口が、知床の戦闘までそれほど出番が無いのがちょっと肩すかしだったり。二人による対決、と言った視点の方が気持ちが伝わるような気がするんですけどね。
あとはアメリカ側。要するにホワイトハウスがいかにもいかにも敵役と言ったステレオタイプに思えてしまうのも、座布団を一枚ぐらい取り上げたくなるところ。
もっとも。それは十二分に面白かった故に出る読み手の我が侭といったところ。男たちの熱い闘いの物語を求めるならば、読んで損は無い一冊。極めて良質の冒険小説。
2005-01-23(Sun) Das Boot [長年日記] 編集
_ Uボート
潜水艦が主役の物語ってのが好きだ。見えない相手との闘いは、動きの読み合い、騙し合い。力任せの殴り合いではなく、それは頭脳ゲームのようで手に汗握る。
で、『ローレライ』の公開を記念して、強引にもう一度見たい潜水艦を巡る闘いの映画のご紹介その1。
まずは、これを抜きには語れない。舞台は第2次世界大戦の大西洋。ドイツ海軍のUボートの闘いの日々を描く。この映画は上で述べたようなゲーム性は無くて、五臓六腑に染み渡る息苦しくなるような臨場感が真骨頂。
頭上を駆逐艦のスクリュー音が過ぎていく時の緊張感。それは次に訪れる爆雷攻撃の死のイントロ。一方的に叩き続かれるだけの永遠とも思えるその恐怖。何よりどこにも逃げ場が無いと言う絶望感。潜水艦映画としてはベスト1でしょう。
この度初回限定版が出るそうで。「オリジナル劇場版」と「ディレクターズ・カット版」に、今回の目玉である「TVシリーズ版」全6話のセット内容。実は知らなかったのだけれども、元々はTVシリーズとして製作されたとは。知らないシーンがまだまだあるということで、かなり興味あり。
Uボート パーフェクト・コレクション (初回限定生産) [DVD]
ジェネオン エンタテインメント
¥ 9,189
2005-01-26(Wed) [長年日記] 編集
_ 推理小説/秦建日子
著者は劇作家・演出家・シナリオライター。その先入観があるためか、とても雰囲気が映像的。細かく挿入されるシーン、カットバックというのかな、はテンポもいいのだけれどもそれは軽さにも通じるところがあるようで。やはりどうしてもドラマのシナリオを読んでいる気になる。もっとも、ちゃんとシナリオを読んだことは無いけれど。
タイトル通りの「推理小説」を期待しちゃいけない。確かにミステリ好きの心をくすぐる仕掛けちりばめられているけど、それはフレーバーでしかないのだ。なのでそれらに意味を見出そうとしても無駄。そんな物は放り出されてあっさりと物語はラストへ。
最終章は「おそらくは、納得のいかないラスト」と付けるぐらいだから、著者は計算ずくでやっていることなんだろうけど。欲を言えばもっと納得のいかないラストにしてくれた方がなおさら「怒り」倍増でよかったかもね。
要するにミステリのパロディとして受け取ったよ。「ミステリはこうあるべき」なんてガチガチに頭の固い私なんかはを軽くいなされてね。謎は全て解かれなければならないのが「推理小説」だとしたらその対極にある。判らない物は判らない。そうそれがリアリティ、ってことでしょうか。
全てが駄目駄目かと言えば、そんなことは無い。さすがに文章はしっかりしてるし、言い回しにも洒落たところがあって読むこと自体は面白かった。ドラマ仕立ての方が面白そうなんだけど。
余談ですけど読んでいる途中で、ある仕掛けがあって「はっ」として「おっ!」と思いましたね。こういう遊びは好きです。
推理小説
河出書房新社
¥ 1,680
2005-01-27(Thu) [長年日記] 編集
_ 文春きいちご賞とデビルマン
アメリカで最低の映画を決めるラジー賞ってのがある。早い話逆アカデミー賞。その日本版とも言える「文春きいちご賞」。
2004年のワースト1は圧倒的支持で『デビルマン』になったとか。この映画は観ていない。興味はあったけれどね。観ていないにもかかわらず、CMなどでチラッと見ただけでも駄目っぷりさがひしひしと感じさせられたもんだ。それを思えばさもありなんってことか。
検索してみるとたくさんあるね、感想。ある者は怒り、罵り、またある者は嘆く。まさに罵詈雑言阿鼻叫喚。いや凄い、人をここまで熱く語らせる作品ってのはそうはありませんぜ。そう言う意味では不朽の名作なのかも。
そして皆さんお怒りなのに、読んでいるこっちは大笑いして愉快な気分に。なんだか実はとても面白いんじゃないかと思えてきた。そんなに「凄い」のなら見てみたくなるよね。いや、観るというより体験したい。まだTV放映はしてないよね?
