酔眼漂流記

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2006-07-02(Sun) [長年日記] 編集

_ 乱鴉の島/有栖川有栖

休暇のために三重県のとある島に出掛けた火村英生と有栖川有栖。島まで送り届ける漁師の勘違いから、二人は別の島へ連れて来られてしまう。そこは多数の鴉が乱舞する島。二人が出会う人々。世俗との接触を断って隠遁する作家と彼を慕う者たち。世間の注目を集める若き辣腕起業家。そして、悲劇の幕は上がる。

ミステリに孤島とくれば、それは王道と言っていい組み合わせ。有栖川作品でも『孤島パズル』は自分の中では一番と言っていい存在。火村シリーズとして初の孤島ものの長編。こうなると読む前から期待に胸はずむ。

しかしながら、著者もあとがきで述べているように「孤島もの」といっても、曰くのある伝説や奇怪な連続殺人といった派手な展開にはならない。いつもの火村シリーズと同様に「普通に」人が殺されるだけ。華々しさはなし。けれど、読み始めればすっかり夢中にさせられる。

まず、全編を覆う大きな謎としてこの島に集まった人たちの真の目的は何かってことに引きつけけられる。この物語の縦糸でしょう。何かを隠している彼等の素振りに却って興味が沸く。それは人を愛する故の正しいとは言いがたい、でも彼等にとってはかけがえのない夢。とことん人を愛してしまうってのは、やはりある意味罪なことなのかもしれない。

もっとも、それが実現したところで空しいだけ思うのは私は無粋ってことかな。夢がない。それが叶うだけで今の自分が満足できるのは相当ロマンチストでなきゃ駄目だなぁ。

そして、殺人事件の謎。これが何と言うか、判ってしまえば味も素っ気もない実に通俗的な事件なのだ。普通の三面記事的な事件といえばいいか。でも真相が判るまで、実に謎めいてみせてくれる。だからこそ不可解に思えた事が、なんでもないところへ着地する、そのギャップが却って痛快なのだ。

崖から突き落とした死体をわざわざ移動したってことが謎のひとつになっている。この理由が、小説的な突飛さではなく実際にやりかねないと思うようなことなのが高ポイント。人間誰しも悪い事だと思いつつやってしまうってことはあるよなぁ、と。

奇想天外なトリックや結末ももちろんミステリの醍醐味。だけれど、普通に起こりえるようなことを、ワクワクする謎に仕立ててくれるのが火村シリーズの面白さだと思うんですが、いかがでしょう。

乱鴉の島 乱鴉の島
有栖川 有栖
新潮社
¥ 1,785


2006-07-04(Tue) [長年日記] 編集

_ ブラウン神父の不信/G.K.チェスタトン

ブラウン神父を主人公とした短編集の第3冊目。

天の矢

見晴らしのいい塔の上で、大富豪が何者かが放った矢によって殺される。誰が何処から放った矢なのか皆目見当がつかず、まさに天から飛来した矢の如し。

人の思い込みを利用したトリック。普通に考えれば、判ってしまうような事でも実に見事にミスリード。

しかしながらそのトリックよりも、結末に注目。物事ってのは見る立場が違えば表裏一体。悪と善も見方によればたちどころに変わってしまう。ここでも人の思い込みを利用。

犬のお告げ

評価の高い一編なのだが、流石に面白い。殺人事件の当日の犬の興味深い行動。容疑者の一人に激しく吠えかかる犬。それは犯人を示す犬のお告げなのか?

ブラウン神父の卓越した洞察力が、「犬のお告げ」の本当の意味を明らかにする。

前半で犬の行動を神秘的に見せて、いかにも犬には何か特殊な能力があるのでは思わさせる。後半ではその行動に実に合理的な解釈を示す。そこから犯人を鮮やかに浮かび上がらせる。この対比が素晴らしいなぁ。

ムーン・クレサントの奇跡

被害者は密室状態の部屋から消え、離れた場所の木の枝に吊るされた状況で発見される。不可能犯罪トリック。

しかしながら、これはかなり有名なトリック。きっとミステリ好きの人ならば、それと知らずに見たり聞いたりした事があるのでは。

私も、このトリックだけは知っていたので途中で気がついた。だからつまらない、なんて事はなく、タネも仕掛けも判っていながら引き込まれてしまう話の面白さ。

それに、思っても見なかった犯人像。これこそ隠し球。かなりの癖玉だけれど。

ダーナウェイ家の呪い

ミステリというより、ホラーっぽいお話。

あまりにも唐突に、ある意味反則的に、謎が解決するけれど、著者も流石にそれは判ってたんでしょう。ブラウン神父の最後の台詞がなんだかいい訳と思えて微笑ましい。

ブラウン神父の不信 (創元推理文庫) ブラウン神父の不信 (創元推理文庫)
G.K.チェスタトン/中村 保男
東京創元社
¥ 651

Tags: Mystery

2006-07-05(Wed) [長年日記] 編集

_ 猫釣り

猫釣り1

猫釣り2

猫釣り3

輪ゴムで猫を釣る。

Tags: Kafe

2006-07-10(Mon) もう一度見たいアニメ [長年日記] 編集

_ バイファムとゴーグ

銀河漂流バイファム

最初の数話だけ見てその後バイトと重なって見ることが出来なくたった思い出の一作。あまり再放送もしてなかったのかな。その後も見たいと思いながらも一度も叶わず。

見ることが出来ないから、なお印象深いってことはあるかもしれない。子供たちだけで、なんとかしなきゃならないって状況から来る緊張感が他にない持ち味を出していたなぁ。例えば「ガンダム」も主人公たちは「子供」だけど、それを意識するってことはあまりなかったように思う。

「バイファム」は子供たちの冒険の物語だ。どこかで『十五少年漂流記』がモチーフ、みたいな話を読んだ記憶があるけど、まさにそれ。

オープニングも全編英語ってそれまでにないもので、これはどこか違うぞって思わせるのに充分だった。

どうでもいい事だけれど、このキャラクターたちを見ると鳥山明を連想するんだけれど……。

巨神ゴーグ

これも、ちゃんと見ていないアニメ。最終回前の数話しか見ていないけれど、しみじみといいアニメだったよなぁ。なんたっていまだに忘れられないんだから。

ただ、残念ながら商業的にはうまくいった作品とは言えないらしく、ある意味忘れられたアニメになっているような。

「ゴーグ」はエンディングの方が好きだったけれど、そちらな残念ながらなかった。

Tags: TV

2006-07-17(Mon) [長年日記] 編集

_ Macintoshのプチトラブル

突然Macintoshの動作がやたら重い事に。文字を入力するごとにレインボーサークルがくるくる回る。もうほとんどフリーズ状態。

何が原因かと思いアクティビティモニタを起動してみた。案の定CPUの稼働状態が100%ってことに。で、プロセスを見てみるとLAServerがその原因となっているらしい。

LAServerとは"Language Analysis Server"とのこと。ことえりと関係しているのかな。検索してみるとこれの暴走によるトラブルが結構見つかる。

http://www.google.co.jp/search?q=laserver&hl=ja

ただし、OSX10.4.xでSpotlight関連のトラブルとして。うちは10.3.9なので直接は当てはまらない。

で、解決方法なんだけれど、ひとまず再起動してみた。それで一応直ったような。以来症状は出ていないからよしとするか、という状況。ウーム、もしかして暑さの所為だったのかな?

Tags: Mac

2006-07-30(Sun) [長年日記] 編集

_ 運送業者が返品を横流し

ウラゲツ☆ブログ : 明屋書店中野ブロードウェイ店の返品を運送業者が横流し

中野ブロードウェイの3Fに入居している明屋(「はるや」と読みます)書店から取次の日販に返品されたはずの本が、出入りの運送業者によって無断で「大手新古書店の高田馬場店」へ売り飛ばされていたというのです。

流石にこれは気になる事件。今は返品は伝票レスになっていて、箱に詰めて送り返すだけ。だから、途中で抜かれるようなことがあっても気づかないままなんてことは充分にあり得る。ウチでは冊数だけは控えるようにしているけれど。

それにしても、これって割のいい「仕事」なんだろうか。本の買い取りの相場がよく判らないんだけど、そんなに高いもんじゃないでしょう。ある程度まとまった金額を手にするには、それなりの冊数が必要そうだ。横流しの冊数が多くなれば発覚するリスクも大きくなるだろうし。

この事件では、半年間の被害額は700万円だってこと。それでいくら儲けたんだろうなぁ。

余談。まぁ、本の配送の仕事ってのは、重労働で大変なのは確か。それは判るんだけど、時たまどこかで落としただろっていう荷物があるのは勘弁して欲しい。痛んだ本は返品すればいいやなんて思ちゃうこっちもこっちだけど。

Tags: News

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