2009-07-02(Thu) [長年日記]
_ 片眼の猿/道尾秀介
やられた。オレは結構猜疑心が強いほうだと思っていたが、こんなにもあっさりと騙されるとは。信じたオレがバカなのか。いや、道尾秀介が上手過ぎるのだ。詐欺師である。もちろんこの場合、騙されて嬉しいのだが。
これはまさに「小説」の力である。想像力をかき立てる「言葉」の力だ。あり得ないことを、いつの間にか作品の世界に引き込まれ、そこにあるのが真実だと納得させられてしまう。物語の中に本物の世界を構築する著者の技だな。たとえフィクションとはいえ、その世界は「本物」なので信じてしまうのだ。上手いなぁ、素直に脱帽する。
そしてラスト。信じていたものをあっさりと覆される快感。狐につままれるとはこういうことを言うのか。何でそんなことを信じていたんだろう、と苦笑いしつつ清々しい。
主人公の最後の台詞がいかしている。奥の深い一言だ。
「それに、ちょっと気が引けるんだ。どうも人を騙してるようで」
はい、まさにまんまと騙されました。
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お早うございます<br><br>昨日広告を見て、おもしろそうだなと思っていました。読んでみよう。
面白いですよ……と強くオススメしたいところですが、結構癖があるので好みが分かれるかもしれないですよ(笑)。