2004-06-09[水] 編集
▶︎ [読書]あふれた愛/天童荒太
家庭内の問題や現実に起こりうる出来事によって、心の傷に悩み、戸惑う人々。彼らの交錯する心情と通して、人が生きていくことの真実や意味、救いや幸せとは何かを掘り下げる4つの物語。
読んでいると胸を締めつけられるようです。『永遠の仔』もそうでしたけど、せつない、重い、つらい。そんな想いにとらわれます。読み終えて、正直ぐったりしちゃいましたけどね。
ただ、反発も感じるんですよね。登場人物の考え、行動に イライラしたりもする。「なぜ、君はそんなふうに生きるの、そんなことをするの?」って。もっとも、そういう自分も人から見ればどうなんだろうと不安はありますが。普通であるってのは一体どういうことなんでしょう。
それはともかく、何かこう引き込まれるんですよね。一気に読み終えました。「永遠の仔」にしても読んでいて楽しい話ではないけど、どうも、読まずに入られない魅力があります。ただし、四篇の中の「うつろな恋人」だけはどうもすっきりしない。私にとしては主人公のやってることは許せないし、結末は自業自得ですよね。あとの三篇は、読んでる途中ははフラストレーションがつのるけど、 ラストは救われます。とくに、『とりあえず、愛』は思わず目頭に熱いものが。この話、我とわが身を反省させるお話でもあります。
▶︎ feel blue
最近売れている本。といってもウチの店での話ですが。
これからの季節にもぴったりの一冊。ページをめくるたびに現れる空と海の青・蒼・碧。もう気分は南国、これでビールがあればもう最高。まぁそれはともかく、青色は見ているだけで気分爽快です。まさにリラクゼーション。ああ、癒されるなぁ。
実際に青色には精神を落ち着かせ、安定させる効果があるんだそうです。だから、寝具に青色を使うと効果的なんだとか。また、食欲を減退させる効果もあるので、食器類を青にすればダイエットにも効果的、なのかな。
出版社が経済界と言うちょっと意外な組み合わせなんですけどね。買っていかれるのは女性が多いので、小粋なプレゼントなんかでもよろしいのではないかと。
個人的なトリビアをひとつ。売れている本の表紙は青系が多い、ような気がする。どうでしょうねぇ。
2008-06-09[月] 編集
▶︎ あっという間に
先日いただいた日本酒も、飲みきってしまった。我ながら驚く。一週間で2升かよ。旨いお酒は危険だってことだ。スイスイ飲めちゃうし、翌日も全然残らない。
こうして美味しいものを知ってしまうと、いい加減なものは飲めなくなる。
2009-06-09[火] 椎名誠 編集
▶︎ [読書][椎名誠]わしらはあやしい雑魚釣り隊
椎名誠はなんと言っても『怪しい探検隊』シリーズが一番好きである。探検隊と言っても、どこかを探検するわけでもなく、テントと鍋釜を背負って海山川に出かけ、焚き火を囲んで酒を飲むだけ。あやしい男たちのばかばかしい野外生活顛末記なのだ。はた目から見れば何が面白いのかよくわからないかも知れないが、野外天幕生活は実に面白いのである。このシリーズはオレのバイブルでもあるのだ。
そのあやしい探検隊の最新作。10年ぶりになるそうだ。メンバーが入れ替わり第3次怪しい探検隊となった。「雑魚釣り隊」とタイトルにあるように、つり旅が主体となっている。雑誌『つり丸』に連載していたもの。釣りという目的が加わったものの、まぁ、やっていることは変わらない。相変わらず気持ちのいいバカたちのお話である。
キャンプに行きたくなるよなぁ。