酔眼漂流記

酒を片手に酔眼化する日々の記録


2004-01-13[火] 宮部みゆき [長年日記]

▶︎ [読書][宮部みゆき]模倣犯

ずっとほったらかしだったのをやっと読んだ。これだけの長編はやはり読むのにも勇気(?)がいるのだ。さて、その長さなのだがこれを饒舌と見るか緻密と見るか。正直に言えば私には、何もそこまで書き込まなくてもと思わなくもないではない。端役にもそれなりの物語が与えられているのは少々うっとうしく思えちゃうのですねぇ。もちろんそのディテールの積み重ねが物語の厚みを生んでいるともいえるんだろうけど。しかし、あちこちダイエットしたら一冊に収まっちまうんじゃないかなんて勘ぐったりして。思うにこれ、新聞連載ってことも影響しているのかもしれない

そんなこんなで読み終わったものの、もうひとつ面白さが伝わってこない。いやいやこれはあくまで読み手に問題があるんだと思いますが、えーっと誰が主人公? 誰を主人公とするか、言い換えればどの視点から見るかで感想は分かれてきそう。私的にはもうひとつ感情移入できる立場がなかったのだ。

ひとつ認識したのは、犯罪の重さはその家族にとっては加害者も被害者もないのだろうなぁ、ということ。どちらも世間から“攻撃”されてしまうのだね。常々思うことなのだが、被害者はもちろん加害者も実名で報道する意味ってあるのだろうか? 事件の詳細はもちろん報道することに意味はあると思うが、それにまつわる個人的なデータはどうなのか? 知りたい人だけが知ればいいと思うのだ。無条件に垂れ流してもいいようなことではない気がするのだなぁ。話は脱線するけれど。

それから、女性が女性であるが故に犯罪に巻き込まれてしまうと言うこと。そう、女性であるってだけで被害者になってしまうという事は今まで意識していなかった。やはり不条理だよなぁ。考えがまとまってないんでうまくコメントできないけど。

模倣犯〈上〉
宮部 みゆき
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模倣犯〈下〉
宮部 みゆき
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