酔眼漂流記

酒を片手に酔眼化する日々の記録


2004-02-22[日] [長年日記]

▶︎ [読書]シャッター・アイランド/デニス・ルヘイン

悪夢、そう呼ぶのにふさわしい一冊。だけど、感想が書きづらい一冊でもあります。どこをどう触れてもネタバレになりそうなのですね。

孤島。密室からの人間消失。残された謎の暗号。結末は袋とじ。ミステリ好きの心をそりゃもうグリグリとくすぐります。ここまでお膳立てされたらもう読むしかないでしょう。翻訳物にありがちな読みずらさもなく、引き込まれる物語。

しかし、読み進むうちにアレレなんか変だぞ。実に面白そうな暗号も途中であっさりと解決しちゃうし。もちろん、それにはそれなりの理由があったってことは読み終えて納得。でも、物語は初めの期待と裏腹に少しずつ道を逸れていくような…。この先どうなるんでしょ?

期待と不安を胸にビリビリと袋とじを破り読み出すクライマックス。

……ものの見事にやられましたよ。そんな結末が待っていたなんて全く予想外。素直にビックリ。気持ちよく作者の罠に引っかかりました。似た趣向のものは、他にもあるのだけれど少しも気づきませんでしたよ。

でも、かえって訳が判らなくなったような。結局正しいことは何だったんでしょう? 最後の一章って?

いい意味での後味の悪さ。

シャッター・アイランド (ハヤカワ・ミステリ文庫)
デニス ルヘイン/Dennis Lehane/加賀山 卓朗
早川書房
¥ 861