酔眼漂流記

酒を片手に酔眼化する日々の記録


2004-03-03[水] 迫光 [長年日記]

▶︎ [読書]シルヴィウス・サークル

おぉ、これは当たりだ。絶妙に私のつぼに、はまったのだわ。しかし、何処がいいのかうまく説明できんのがもどかしい。感覚的なもの、雰囲気、といってしまえば身も蓋もないけど。講談社のコミックで『BLAME!』というのをご存じでしょうか?あの妙に頽廃的で妖しげな雰囲気。かなり強引だけどあんな感じなんだよねぇ。いや、こんな説明ではかえって判りづらいか。もう一つ言うならば『 蘆屋家の崩壊 』かな。

ああ、このおもしろさを伝える言葉か見つからない。ただ、人によってはつまらないと感じる可能性大。あまりお勧めできないオススメだな。江戸川乱歩の世界が好きならきっと大丈夫、のはず。ミステリというか本格といった視点で見るとかなりポイントは低い。出来が悪いというよりもそういった事が主眼の物語ではないのだ。

儚くもあり、悲しくもあり、妖しくもあるこの物語世界に浸れるかどうか。

実はこの作品鮎川哲也賞の最終候補にノミネートされたもの。ちなみにその時の受賞作は『 建築屍材 』なんだが、断然こっちの方がいいと思うなぁ。ああ、なんだか不完全燃焼の感想。

シルヴィウス・サークル (創元クライム・クラブ)
迫 光
東京創元社
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