酔眼漂流記

酒を片手に酔眼化する日々の記録


2004-03-07[日] [長年日記]

▶︎ [Movie]ブラックホークダウン

久しぶりに『ブラックホークダウン』を鑑賞。いや、何度みてもこれが大迫力の面白さ(ただし愉しい映画ではない)。エンターティメントとしてもちろん文句なしの一編。戦争スペクタクル冒険アクション映画としては、今まで観た中で1番!と言ってしまおう(ちなみに、これに匹敵するのは『遠すぎた橋』かしらん)。

しかし、リドリー・スコット監督の「これは観客に問い掛ける作品であって、答えを提供する作品ではない」という言葉どおりひしひしと重く問い掛けてくるものがある。多少デフォルメされているんでしょうけど、これは実際にあったことなのだ。そうだと思うとあちらこちら胸が痛くなるシーンの連続。

所詮こっちは手足の身分。頭の部分の人達がちゃんと考えてくれないと、傷つくのはいつもこっちなのだ。でも戦いの最中はきっと兵士達が思うのは死にたくないって事だと思う。国のためになんて事はきっと二の次だろう。

『ブラック・ホーク・ダウン』で印象的だったシーン。一機のヘリが墜落してそこに暴徒と化した民衆が迫っている。近くにいるもう一機のヘリにいた残っていた二人の兵士が墜落したヘリの操縦士を援護するためにその場に降りたいというのだ。そのヘリのパイロットの生死は不明にもかかわらず。数百人にもなろうとする"敵"の真っただ中にたった二人で降下するということは死を意味する。まさにそこにあるのは国のためなんかではなく、ただただ仲間を捨てて置けないという気持ちしかなかったはず。結果二人は死ぬことになるんだけど、なんかやり切れないよなぁ。その後二人にはその勇敢な行為にたいして勲章が贈られるけど、果たして二人を殺したのは誰だ?

死に行く者たちの運命を握る者たち。戦いたいのなら、まずお前達から戦え。累々と積み上げられる屍から生まれるものなんてろくなもんじゃないよ。正しかろうがそうじゃなかろうが人が死ぬのは悲しいことだよ。わかりあえるから人間だと思いたいよなぁ。殺されるのもいやだけど、殺すのもいやだよ。

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