酔眼漂流記

酒を片手に酔眼化する日々の記録


2004-03-16[火] [長年日記]

▶︎ [Columbo][Movie]刑事コロンボ

コロンボファンにはお勧めの一冊を。

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新旧69本のエピソードのガイドブック。といってもメインとなるのは旧シリーズなのだが。余談だけど『新・刑事コロンボ』はどうしちゃったんでしょう? 旧シリーズを愛するものとしてはあれは観るたび複雑な心境。

各エピソードの解説はなかなか興味深い。ネタバレや裏話を交えて語られる深い考察を読むと、今更ながら新たな発見がある。あのシーン、あの台詞に込められていた意味。改めて『刑事コロンボ』の面白さに気づかされるというか、実はまだまだ十分に味わい尽くしていなかったのね。自分の中で評価が低かったエピソードもがらりと認識が変わった。改めて見直したい。と、今スーパーチャンネルで放映しているんだよね。ありがたいこっちゃ。もっとも、もうシリーズも終盤で、残りもわずかなのだけど。

さて、特に目からウロコだったのは『殺しの序曲』だ。このエピソード、個人的にはかなり不満だったのだ。天才が企てたトリックををいかにコロンボが崩すのか。当然ながら、頭脳対決で切れ味鋭いラストを期待していたのだ。しかし、犯人はコロンボの子供騙しにも等しい罠にあっけなく引っかかってしまって、ちょっと拍子抜け。

だが、今回この解説を読んで、それは自分の理解が足りなかったのだと実感。実はあのクライマックスには深い背景があったのだぁ。犯人の心理を計算に入れた実に周到な罠だったわけですね。

もっとも、全体的にちょっと持ち上げ過ぎじゃないの?とも思わなくもないけどね。これを読むと全エピソードが傑作に思えてくる。もちろんそれは否定しないけど、好みもあるからなぁ。

本書にあえて不満を言うとすれば、未見の人にも配慮しているせいか少々ツッコミが甘く感じられるとこと。ネタばれも裏話も必要最低限って感じ。何よりもラストのオチもあればうれしかったです。

ちなみに私のベストエピソードは『5時30分の目撃者』だ。あの鮮やかな解決シーンには鳥肌が立ちましたよ。ちゃんと伏線も張ってあるしねぇ。犯人以上に騙された快感がたまらない。それになんと言っても邦題がいい味出してるよね。