酔眼漂流記

酒を片手に酔眼化する日々の記録


2004-05-28[金] [長年日記]

▶︎ [読書] ラグナロク洞/霧舎巧

イントロもなくいきなり始まる物語には面食らったのだが…。キャラクターの紹介とかもほとんどないので、一作目から読まないと十二分に楽しめないのかも。いきなり話の展開がクライマックス、みたいのは何だかなぁ。正直最初は外れかな、とも思ったんですけど、 途中から急に引き込まれました。多少強引だけど、グイグイ引き込む力はなかなかだと思うな。

ただ、ホントに力技でねじ伏せられたって感じで、えっ!?、結局動機って何だったの?と思っちゃいましたけどね。一応ダイイング・メッセージを扱っているんですけど、私は、ダイイング・メッセージって否定的です。どう考えても瀕死の人間がそんなことするとは思えない。作者もその辺は同じ気分みたいで、ならばきっと新しいダイイング・メッセージを見せてくれるのかと思いきや、それは少し肩透かし。内容的には全面的に評価できないですけど、何より「正しい探偵小説」って匂いがぷんぷんする一編じゃないかと。ただ、やはりこのシリーズは一作目から読まないと面白さも半減なんだろうな。

ラグナロク洞―「あかずの扉」研究会 影郎沼へ (講談社ノベルス)
霧舎 巧
講談社
¥ 987