酔眼漂流記

酒を片手に酔眼化する日々の記録


2004-06-06[日] [長年日記]

▶︎ [読書]ZERO/麻生幾

もう歯ごたえ十分お腹いっぱい。登場人物は多いは、組織名が長くて覚えきれないは(例えば、警視庁公安部公安総務課第六担当とか。こんなのがゾロゾロ出てくる)、話は込み入っているはで読むのも苦労しました。とくに前半は意味あり気なシーンが断片的に綴られていて、何が何やら全体像がつかめない。しかし! 後半になって、ストーリーが見えてくると、がぜん気合いの入った面白さ。

まあ、ともかく内容は濃いです。 これを素に、2,3冊ぐらいの長編は書けるだろうというくらい。特に、今まで名前しか知らなかった公安警察というものの実態は面白くかつ怖かったですね。知らぬ間に目をつけられてた、なんてこともあるのかも知れない。

それはともかく、その"濃さ"が話を複雑にしているような気がしなくも。メインのプロット自体はわかりやすい話なんです。で、例えるなら、衣のすごく厚いてんぷら。なかなか中身にたどり着かなくて、何のてんぷらだかわからないという。 ただ、衣もとても美味しいんです。でもやはり、衣はそれなりの方がいいなぁ。クライマックスの主人公の救出作戦だけでも、十分1冊の本に出きるぐらいの面白さ。だから私の好みとしては、前半の部分はもう少し押さえ気味でも良かったかな、と。

ZERO〈上〉
麻生 幾
幻冬舎
¥ 1,890

ZERO〈下〉
麻生 幾
幻冬舎
¥ 1,995