酔眼漂流記

酒を片手に酔眼化する日々の記録


2005-04-05[火] RANSOM FOR A DEAD MAN [長年日記]

▶︎ [Columbo]死者の身代金/刑事コロンボ

前作「殺人処方箋」が舞台劇のテレビドラマ化ということもあって、割と静的な作りでした。今回は飛行機を使った犯行計画と言うこともあり映像によるダイナミックな展開。とても映像がとてもスタイリッシュですよね。僅か3年しかたっていない割には、ずいぶんな変わりように思えるのですが。前回はちょっと違和感のあったコロンボ警部も、見慣れた姿に。

女性が犯人の回は、個人的には微妙な感想になりがちです。警部は基本的に女性に対しては優しい。だから、これに限らず対決シーンがソフトに感じるし、ラストもビシッとした追求にはなり辛いです。あっと驚く逆転劇ってのは無いですものね。今回のコロンボのレスリー(リー・グラント)に対する罠も、初見では鮮やかとは思えずどうもすっきりしなかったものです。

しかし、久しぶりにじっくりとみてみるとまた違う印象も。何よりリー・グラント演ずる犯人のレスリーがとても魅力的。結構性悪な性格。それを感じつつもどこか引かれてしまう、かわいいと思ってしまうのは歳を取ったせいでしょうか。やはり犯人に魅力を感じないと面白さも半減です。余談ですが、新コロンボが面白く感じない点のひとつに犯人に魅力を感じないことがありますね。

そしてコロンボが「普通ならこんなやり方はしない」と言っているように、レスリーの性格が罠の伏線になっているあたり、やはり侮れないですね。金で肉親を殺された恨みも忘れると思ってしまった彼女。確かにレスリーが番号を控えてあり証拠となり得るお金をあんな風に使っちゃうのは、ちょっと杜撰な感じがしていたのですが、それを読んでのコロンボの罠と言うわけですね。しかも、その前にコロンボが担当を外されたと言う話も一役買っているんでしょう。手強い相手だと認識していた相手がいなくなった開放感。あとは邪魔なのはマーガレットだけだと。もう気にすることは無いから金で追っ払ってしまえ、と。

大金を目の前にして3ドルの勘定を払えないラストシーンは、それまで対決の緊張を解きホッと一息つかせてくれる余韻のあるエンディング。

素人にいきなり操縦桿を任せてしまうってのは度胸があると言いますか、さすが人を殺めるだけのことはある、と変に納得。

それにしても、コロンボというかピーター・フォークのビリヤードの腕前は相当なものなんでしょうね。いとも簡単にポケットして、最後にはスクラッチすると言うオチ。あれも狙ってやったことなんでしょうか?