酔眼漂流記

酒を片手に酔眼化する日々の記録


2007-03-01[木] [長年日記]

▶︎ [Movie]ジョジョの奇妙な冒険/ファントム・ブラッド

観て来た。ちょっと泣けた。決してうれし涙じゃないよ。

ただジョジョファンは見て損はないんではないかと。良くも悪くも。ともかく見終えたあとに熱く語りたくなる事請け合い。そして、改めて原作を読み返して「ああ、やっぱりジョジョは面白い」とも。

ネットでの評判は余り芳しいものじゃない。それも無理ないか。ほぼ同意 *1。以下、映画の内容に触れています。熱く語ります。

時間の制約 *2がある以上、削るところはバッサリとやるのは仕方ない。何処を取って何処を切るか。その辺は製作者の作品に対する考えかただし。

スピードワゴンやストレイツォが登場しない。これはこれでありでしょう。彼らがいなくても物語は成立する(最も第二部があるとしたらどうするんだって問題はあるけど)。でも、ジョジョらしいと思うエピソードがバッサリと切られてるのはどうなんだろう。

気高い精神、勇気、人間賛歌。そんなところがジョジョのテーマかな。

で、一番脱力したのはクライマックスの船上のシーン。原作では瀕死のジョジョと共に死ぬ決意をするエリナ。しかしジョジョはエリナに生きろという。それも見知らぬ赤ん坊を助ける為に。ここにジョジョの神髄があると思うんだよなぁ。

「ああ、美しすぎます」

このセリフにジーンとくるんだよね。確かにエリナにとっては残酷なことだ。でもそれもまた勇気。死んでいく自分よりも、赤ん坊の命を。それは未来に向かう勇気。

でも、映画ではこの赤ん坊のくだりはなし。エリナは気絶してそのまま船員に連れていかれちゃうだけ。ええぇ。これに限らずエリナって存在が薄いぞ。これだったらエリナもカットしたって変わりないやん。

ブラフォード・タルカス戦もなし。いや、登場するんだけど、エキストラ扱い。そんな扱いなら出さないほうが……。

ディオによってゾンビとして蘇ったブラフォード。恨みの化身となった彼だが、波紋によって高潔な人間としての魂を甦らせ、安らかに死んでいった。ブラフォードを間にしたジョジョとディオの構図。ここって、直接対決のディオとの戦いよりも意味のあるシーンだと思うんだけど、あえなくカット。

タルカス戦がないのでツェペリの最期も変わっている。ディオによって残酷な死を迎えることになる。で、ポコは登場してない。だから、予言の「幼子が門を開く時」ってところもカットされているわけだ。そのフレーズがない、命がけのポコの行動(これもまた勇気!)がないから、予言の緊迫感がかなり削がれているように思う。まさに今予言のその時!って緊張感がね。

他にもいろいろとあるけれど、まぁいいか。昨今のアニメを見慣れていると「一昔前のアニメじゃねーのかよ」ってのも、もはやどうでもいいことだ。

*1 ただ、これがテレビアニメだとしたらまた評価は別かも。1,800円はどうよ

*2 原作が比較的短いとは言え、やはり90分というのは短すぎる