2007-06-07[木] 風まかせ赤マント [長年日記]
▶︎ [読書][椎名誠]ワニのあくびだなめんなよ/椎名誠
赤マントシリーズ第18弾。それにしても、この人の行動力の凄さは恐れ入ります。しかも行くところが、それこそ地の果てのような所ばかり。もう還暦も過ぎてるというに。
で、突然だけどエスキモーとイヌイット。今まで違いなんて気にしてなかったけど、アラスカを訪れたお話でその意味を知りました。エスキモーというのは「生の肉を食う人」と言う意味だそうで。そんで、生肉を食うなんて野蛮だなんてことで蔑称的に使われちゃったのね。それで、カナダでは「エスキモー」は差別用語だ、使っちゃイカンイカン、ってことになった。それでイヌイット(人々という意味)と呼ぶようになったつーわけ。
でも、これはあくまでカナダの先住民族だけの話。アラスカだとか他の地域では、差別意識なんてことはないらしく、逆にイヌイットと呼ばれるほうが、やめてくれぃってことらしい。「エスキモー」は総称だけど、「イヌイット」は一部族の名前だから。
ちょっと勉強になりました。
それから、旅先の宿で遭遇したユウレイのようなものの話し。幽霊の存在は、頭から否定するわけじゃないけど、懐疑的。なんだけど、今までのつきあいから*1椎名誠はいい加減なことを言う人じゃないよなぁ、と思うわけですよ。前に読んだので、イギリスでも似たような話が合ったよな。そうなると、やはりユウレイというか物の怪はいるのかなぁ、と思わざるを得ない。ウヒャァ。いてもいいから、なるべくオレは遭遇したくないぞよ。
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*1 もちろん一方的なおつき合いなんですが