2007-06-15[金] 絵本を旅する [長年日記]
▶︎ 人間誰しも得手不得手、能力の差はある
人間誰しも得手不得手、能力の差はある。それは相対的なものだろう。優劣の問題ではないはずだ。もちろん出来る出来ないってことは、判断の基準になるんだけど、どこに基準を置くか。私が出来るんだからあなたも、ってことはよくないんじゃない?
差があるのは仕方ない。でもひとつの差だけですべてを判断するべきじゃないよね。別の面ではまた違ったバランスになるのかもしれないんだから。見下すというような気持ちは*1もつべきじゃない。
その差を否定的に見るのはよくない、ってことか。簡単にいえば「暖かい目で見ましょうよ」ってことでもあるんだけれど。少なくとも相手が100%の力を出しているんであれば。それがあなたの目には80%に見えるのかもしれないけれど、それはあなたから見ればであって。ましてや、自分は出来ていると思っていても別の人があなたをそう見てるかもしれないんだから。
いろいろ思うことがあるとしても、プライベートではなく公的な場ではそれは抑えるべきだと思う。それは自分に返ってくる。現にその態度は*2マイナスに写る。
もっとも、人にお説教できるほど自分が出来ているわけじゃないんだけどね。
▶︎ [椎名誠]本日の新刊&お買い物
何だかこの所椎名誠の本が立て続けに出ているような。今日も買ってはないけど講談社文庫で『風のまつり (講談社文庫)(椎名 誠)』がある。
で、これはこの20年ぐらい間の本には載らなかったエッセイたちをまとめたもの。オレとしてはエッセイの類いの方が好きだ。なんといってもその力強いバカさ加減*1がいいのだ。
だいたいタイトルがいいよね。たき火を囲んだおっとつぁんたちの表紙といい。もうそれだけでにんまり、幸せな気分。
*1 念のためにいっておきますが、これ最大限の褒め言葉ね
▶︎ 梅雨はどこいった?
ってぐらいのお日さまギラリで熱い一日であったぞ。
▶︎ [YouTube][椎名誠]絵本の力
またもや椎名誠ネタなんだけれど。YouTubeで見つけたのがこれ。
YouTube - 椎名誠の絵本を旅する NHK ETV特集-1*1
絵本というのは商売柄身近な存在だ。それはあくまで商品としてだから、モノとしての興味はあまりなかった。子供がいるわけじゃないしね。
が、改めて絵本の魅力を教えられた。うーむ。絵本は子供のための本だけれど、子供だけの本じゃない。何冊か紹介された絵本はどれもハッとさせれる。じんわりとした感動。
その中でも『ごろごろにゃーん (こどものとも傑作集)(長 新太)』は、涙が出てきた。長新太の描く絵本はナンセンス絵本と呼ばれていて、この本もストーリーらしきものはない。猫で満席の飛行機が空を飛んでいくって話。「ごろごろにゃーん、ごろごろにゃーんと飛行機は飛んでゆきました」と同じフレーズの繰り返し。でもなんだろう、この心を揺さぶる感じは。絵の向こう側にある何か、を感じるからかな。
子供にとって、それはつまり親にとって大人にとって絵本は何かってことも考えさせられた。なかなかに含蓄ある内容だったのだ。
で、単細胞なオレとしてはうちの店も絵本だ、これからの時代絵本なのだ!絵本を充実させるぞ!!とひとり決意する夜中の2時なのでありますよ。
*1 全部で13まであり