酔眼漂流記

酒を片手に酔眼化する日々の記録


2009-10-01[木] [長年日記]

▶︎ [読書]プリズン・トリック/遠藤武文

今年の乱歩賞受賞作。刑務所内の密室殺人という冒頭の流れは面白い。これは大当たりだと思った。しかし、その後大失速。物語の中心となる人物がいないのがまずマイナス。物語の場面が変わる毎にそのパートの主役がいるんで、印象としては違うお話になっちまう。結果、全体がとても散漫なのである。

フィクションである以上ご都合主義の部分はいいんだけど、ちょっと目に余るところがあるのも興ざめ。行き当たりばったり警察の前で出てきた面識もない男をつけたらそれがこの事件を担当している刑事だった、なんてのはどうよ。

最終的にはくだんの密室殺人というのも、あまり重要な要素じゃなくなってきてるし。結末はある意味想像を超えるものなんだけどね。

いろんな仕掛けを盛り込んで面白くさせてやろう、と言う作者の意気込みは買うけれど、ちょっと消化不良である。その意気込みを選評では「志の高さ」と称しているんだろうけど。まぁ、乱歩賞はそういう「これから頑張れよ」賞的なものがあるよな。

欠点はあるものの、決して駄作ではない。ちゃんと読ませる力はあるんだから、それだけでも佳作と言っていい。問題なのは「乱歩賞史上最高のトリックだ」とか、あまりにも大袈裟な帯を付ける出版社の姿勢じゃないか。作者にとっても読者にとっても利するところはないだろう。こういうのは自分で自分の首を絞める行為だと思うんだが。

プリズン・トリック
遠藤 武文
講談社
¥ 1,680

▶︎ [バイク]空気圧を調整してちょっと散歩

それにしても案外減らないもんである。エアゲージがいい加減じゃなければだが。

天気予報ではしばらく晴れは期待できそうもないので、夕方2時間ばかり走る。16号を松戸辺りまで行って帰ってくると言うただ走るだけのルート。