酔眼漂流記

酒を片手に酔眼化する日々の記録


2009-11-06[金] 必殺仕置人 [長年日記]

▶︎ [必殺]はみだし者に情けなし

『必殺仕置人』第3話。今どきこんな内容のドラマは作れないだろうというバイオレンス満点の一編。この回は冒頭で鉄の殺しがあるけれど、メインのお話での殺しはなし。『仕置人』の初期は殺すよりもあくまで制裁することに眼目を置いていた。奉行所の役人の過剰な取り調べで目を潰された亀吉。恨みを晴らすのは、目には目を。その同心も同じように蝋燭の蝋を目にたらして目を潰すってのは、ドラマとはいえちょっと背筋が寒くなる描写。

それにしても『仕置人』は1話の内容が濃い。1時間のドラマだと思えないほどだ。今回も亀吉の話だけでも十分1話になりそうだが、そこに女性をかどわかして慰み者にする男たちの話が絡んでくる。よく考えると話のつじつまが合わないような気がしてくるのだが、畳み込むようなテンポで観ている間は納得させられてしまうのだ。映画ってのは点と点を結ぶものだと思う。その間のことは観ているこっち側の想像で補えればいいのだ。クドクド説明しない脚本は見事である。

▶︎ [必殺]人間のクズやお払い

『仕置人』第4話。これもなんだか贅沢な話である。仕置される悪者・聖天の政五郎に黒沢年男。政五郎と因縁のある弥七に林隆三。弥七は政五郎に殺され、弥七を想うお仲の依頼で政五郎を仕置に掛ける鉄たち。なんだけど、これもあくまで今回の話の一つなのだ。ここに天神の小六と政五郎の縄張り争いが絡んでくる。

今回の凄いシーン。政五郎が他のヤクザの親分を惨殺する。たまたまその場に幼い男の子が紛れ込んでしまうのだが、容赦なくその子まで殺す政五郎。直接殺すシーンは描かれていないけれど、今じゃこんな場面は描かれないだろうなぁ。このことが仕置の動機になってもよさそうなんだけど、そうならないところが何とも。情に流されないドライなところが『仕置人』の魅力でもある。