酔眼漂流記

酒を片手に酔眼化する日々の記録


2010-11-22[月] [長年日記]

▶︎ [読書]NOVA2/大森望責任編集

久しぶりの休日営業

昨日、外国人のお客様より問い合わせがあり、対応のために休みではあるが店に出る。ついでにコミックの新刊の品だしを。今日の目玉は『鋼の錬金術師』の最終巻。それに合わせて、全巻展示を。それにしても今日はコミック新刊の多い日であった。それも様々細々と。メディアファクトリーのコミックなんかだと、スペースの関係上どうしても二の次になる。全点面で出すなんてことは無理だから、ある程度は売れ行きを読んで割りきらなきゃいけないとは思うものの。

NOVA2

日本人作家による書き下ろしのSFアンソロジー。読み進めて思うのは「SFの定義って何?」ってことだ。オレにとってはSFに思えないものが大半だったりする。それはともかく、アンソロジーとしては楽しめた。普段なら手に取らない作家の作品を気軽に読めるアンソロジーはいい。

中でひとつ上げるとすれば津原泰水の「五色の舟」だろうか。見世物小屋の異形の擬似家族の物語。薄気味悪さと儚さと色っぽさが絶妙に混ざり合っている。想像力をものすごく刺激するのだ。怖いもの見たさ、あるいは嫌いなんだけどそれゆえに妙に惹かれてしまうとか。SFというより妖怪譚。

一番印象に残ったのは、倉田タカシの「夕暮れにゆうくりなき声満ちて風」だ。一度「見た」ら忘れられない。ただ、残念ながら読むのは断念しました。一昔前ではありえなかったんだろうなぁ、これ。

他には宮部みゆき、法月綸太郎、神林長平あたりがさすがといったところ。

最後の「行列」(西崎憲)も締めくくりに相応しい一編。天空を往く百鬼夜行。幻想的な描写が、これまた想像力を刺激する。静かな音が聞こえてくるようだ。

NOVA 2---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)
東 浩紀/恩田 陸/法月 綸太郎/宮部 みゆき/神林 長平/倉田 タカシ/小路 幸也/新城 カズマ/曽根 圭介/田辺 青蛙/津原 泰水/西崎 憲/大森 望
河出書房新社
¥ 998

ツールの再放送

今年のツール・ド・フランス第3ステージの再放送を見る。このステージの見所は、パリルーベでおなじみの石畳の区間があること。未舗装路のでこぼこ道を走るわけなんだが、その過酷さからパリルーベは別名「北の地獄」とも呼ばれる。そもそも自転車でレースするような道じゃないわけで、落車して骨折なんてことはザラ。確かに手に汗握る展開で、面白いんだろうけど、それも何事もなければ。この第3ステージでもフランク・シュレックが転倒による鎖骨骨折でリタイア。少々後味の悪いレースでもあった。