酔眼漂流記

酒を片手に酔眼化する日々の記録


2011-05-02[月] フレデリック・ブラウン [長年日記]

▶︎ [読書]まっ白な嘘

短編の名手と謳われるフレデリック・ブラウンの短編集。

一番気に入った話が「四人の盲人」。四人の目の不自由な人がそれぞれ象の違う部分を触って、お互い象についてまったく違うイメージを持ったとういう寓話が殺人事件の解決につながる。要は事実と真実は違う、というようなことなのだが、その解決が実になんというか馬鹿馬鹿しいというか。今で言うところのバカミスのカテゴリーに入るか。暗めの話が多い中で、笑っちゃう話。

ラストの「うしろを見るな」は、一番最後にお読みくださいと紹介文にある。なにか仕掛けがあるらしく、実はこれを読みたいがためにこの本を購入した次第。ま、今になってみればそれほどインパクトのある仕掛けじゃないけど、それでもなんとなくうしろ振り返りたくなる。

表題作でもある「まっ白な嘘」は、原文で読んだほうがよりいっそう面白いんだろうか。「笑う肉屋」は、タイトルが逆にもう怖い。変形密室殺人なんだけど、こりゃもうホラーだよな。「キャサリン、お前の咽喉をもう一度」はタイトルが秀逸。ラストのどんでん返し。「ライリーの死」はなんというか。まぁ、一番予想外なオチではある。

まっ白な嘘 (創元推理文庫)
フレドリック・ブラウン/中村 保男
東京創元社
¥ 924