よつばと! 16巻
すっかり忘れていたけれど、「よつばと!」の最新刊を買った。
四年ぶりの新刊。久しぶりだ。久しぶりすぎて、冒頭に出てきたキャラクターが誰だか一瞬わからなかった。
そして、はや22周年。自分は10年ぐらい前からの読者だけれども。
で、22年経っても物語の中の時間は5ヶ月ほどしか経っていない。でもね、そんなスローモーな時間の流れでも、時は確実に過ぎてゆく。後戻りはできない。ならばせめて思い出は美しく。
なんてことを考えさせらるコミックだ。なんて言うとシリアスな物語だと思われるかもしれないが、内容はほのぼのとしたギャグ漫画寄り。5歳の女の子よつばをめぐる日常。これが笑えてしみじみ心に沁みる。それは、子どもの成長の物語だからか。もう直ぐよつばも小学生だと言う事実。それが、一抹の寂しさを感じさせる。いつかは自分の手から離れていってしまう。それは、いつかはこの物語の終わりでもある。
四年ぶりに会ったよつばは、気のせいか少し大きくなっているように見えた。いつまでも変わらないでいてほしい、と思うのはやはり無理なこと。何気ない日常を描くこのコミックは、自分には得られなかった大切な思い出なようなものなのだ。