酔眼漂流記

夜毎酔眼化しつつカメラ片手に未だ人生を漂流する人の記録。

ジャパンレッド発祥の地へ


岡山 備中の旅 Day 2 午後の部

吹屋ふるさと村

備中松山城の後、吹屋ふるさと村へ。

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最初の予定では、備中松山城を見た後は、その城下町だった高梁市内を散策する予定だった。古い街並みが残されていて興味はあったけれど、この先に吹屋というこれまた興味深いところがある。せっかくレンタカーを使うことにしたので足を伸ばして吹屋を訪れた。そのため高梁の散策はパスすることに。ちょっと時間的に厳しい。

吹屋は江戸時代には銅山の開発で栄えた。幕末から明治にかけては、銅の副産物から赤色の顔料であるベンガラが造られるようになり、さらに繁栄を極めることになった。

銅とベンガラで得た富を使って、吹屋の豪商たちは、町そのものを紅く染めて今もその景観が残されている。

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吹屋伝統的建物群保存地区

紅く染まる町並み。


旧片山家住宅

ベンガラ製造で栄えた片山家の邸宅。


スープカレーの店 つくし

昼飯は目についたカレーのお店へ。チキンカツスープカレー。辛さが選べる。辛いもの偏愛者としては、一番上の激辛を選びたいところだけれど、初めてのお店なので普通に辛口を選んだ。それでも、結構スパイシー。

お味はもちろんだけれど、お店の人がとても気分がいい。尚更美味しくいただきました。

謎の電話

町中に電話ボックスがあった。中を覗いてみると、懐かしの黒電話。

そして、「過去に繋がる公衆電話」の文字。過去に繋がる?

説明書を読んでみると、意味深なことが書かれている。いや、ある意味ホラーだ。ちょっと怖くて試せない。これは一体何なのでしょうか?検索しても情報が出てこない。ちなみに、この隣には未来につながる電話もある。謎だ。

旧吹屋小学校

吹屋での見どころの一つ、旧吹屋小学校。旧吹屋小学校校舎は、明治33年に建築され、平成24年まで「現役最古の木造校舎」として使用されていたそうだ。つい最近まで現役だったとは。

明治時代の教室を再現した展示。

木造校舎の経験はない。それでも、なんだか思い出の場所のような気がする。

こちらは今時の教室。そして最後の教室なのかもしれない。

ありし日の教室。もう戻れない郷愁。

木造の校舎は窓から差し込む光も優しい。

未来を想うことは生きる上で大切なことだけど、過去への郷愁も必要なことだ。


ベンガラ館

明治の頃のベンガラ工場を復元した施設。吹屋の街並みからは少し離れたところにある。吹屋からの帰り道に寄る。


広兼邸

銅とベンガラで巨大な富を築いた庄屋・広兼氏の邸宅。江戸末期に建てられたものだそうで、堂々たる石垣は邸宅というより城だ。

どこかで見た覚えがある気がするとしたら。ここは横溝正史の「八つ墓村」の映画・ドラマのロケ地となっている。松竹版・東宝版・フジテレビの3回に登場。確かに横溝作品の舞台の雰囲気を感じさせる。

つづく。

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