酔眼漂流記

夜毎酔眼化しつつカメラ片手に未だ人生を漂流する人の記録。

2024年6月浅草スナップ PENTAX K-3 iii

6月の初旬に、自宅から1時間で行けちゃう距離だけど、二泊三日の浅草プチ旅行。写真三昧の休日を過ごしてきた。ついつい出歩くのが億劫になりつつある今日この頃。こうして強制的に写真モードにすることも必要なのだ。

カメラ機材は、K-3 iii。レンズはHD DA21mm Limited、HD FA31mm Limitedとsmc DA★55mmの三本。

事前に見ていた天気予報では、雨マークが出ていた。結果は、初日の夜に雨は降ったものの、夏を思わせるいい天気。


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宿泊したホテルはドーミーイン系列の

dormy-hotels.com

ここには初めて泊まったけれど、全館畳敷きなのがいい。やはりリラックするには素足に限る。ドーミーインと言えば、朝食が有名。ここの売りは海鮮丼。でも、その海鮮丼に全振りしちゃってる感で、全体的な品数はちょっと少なめ。ビュッフェ形式だと、あれこれ色々選ぶのも楽しみなんだけれど、その点はちょっと物足りないかも。でも、温泉の大浴場はあるし立地も悪くないしで、次もまた泊まろうと思う良さはある。

雑司ヶ谷写真散歩

久しぶりに土曜日の休み。今回の散歩写真は、雑司ヶ谷。大塚で都電に乗り換えて雑司ヶ谷へ。都電に乗ったのはいつ以来だろう?記憶にあるのは黄色い車体。今のは随分とモダンになったもんだ。東京さくらトラムと洒落た名称も。

今回の相棒はK-3 iiiにFA 31mmを。カスタムイメージはリバーサルで。

まずは欅並木が続く参道を通って鬼子母神堂へ。日差しは強く木漏れ日がいい感じ。

入ってすぐに武芳稲荷がある。ホワイトバランスをCTEにしていたけれど、ちょっと赤に引っ張られすぎかも。

普通にAWBにするとこんな感じ。CTEは使う場面を考えないといけないかもしれない。

境内には駄菓子屋さんがある。看板には創業1781年だって。

懐かしいという一言に尽きる。子どもの頃は駄菓子屋なんてあたりまえだったけれど。

マーブルチョコを買った。

Kyotographie 2024 川内倫子と潮田登久子

川内倫子と潮田登久子の2人の写真家による対話的プログラム。大雑把に言えば、家族写真のスナップと言うことになるのか。これも事前に興味があったプログラムの一つ。京都市京セラ美術館にて。カメラはK-3 iiiにFA 31mm Limited。

潮田登久子「冷蔵庫+マイハズバンド」

ICE BOX

会場はまず潮田さんのコーナーから始まる。入ってすぐ目の前に現れるのは冷蔵庫。

親族や知人、友人らの冷蔵庫を20年におよび撮影した、言わば冷蔵庫のポートレートだ。

考えてみると、よそ様の冷蔵庫の中を見る機会なんてのはあまり無い。冷蔵庫がその家庭を表す、なんて言うのは大袈裟かもしれない。それでも、家庭の持つ個性の一つだろう。綺麗に整頓されたもの、乱雑なもの。何も入ってないものがあったりして、一つ一つ丹念に見ていくと、これが実に面白い。色々勝手に想像が膨らむ。それは事実しか写さない写真の持つ面白さだろう。

My Husband

後半は、潮田さんの夫や娘さんを写した写真展。

なんの変哲もない家族写真、と言って仕舞えばそれまでだが、ここに展示された写真はどれも暖かい。そして、自分の昔の記憶も揺らす。それは自分にとっての過去でもあるからだ。

一緒に思い出の品々も展示されている。今となってはガラクタだけれど、記憶のカケラでもある。自分が知ってる物や持っていた物もあって、これも遠い記憶の琴線に触れる。

川内倫子「Cui Cui + as it is」

奥に進むと川内さんのコーナー。

祖父の死や、兄夫婦の甥の誕生などがテーマとなった〈Cui Cui〉と子育ての中で出会った子どもの姿や身近な風景をとらえた〈as it is〉のシリーズの二本立て。

Cui Cui

とてもシンプルな展示。そこに写し出されいるのは家族の記録。なんだか知人のアルバムを見ているような感覚。どれも形は違えども、自分の中にある風景でもある。それが懐かしさを呼び起こす。身近なものの日々の風景を記録していくこと。これが写真の本来ある姿なんじゃないかな、と思ったり。

as it is

こんなに魅せられるのはなぜなんだろう。撮影者の想いが伝わってくるからか。写真なんてシャッターを押せば撮れてしまうけれど。何故それを撮ろうとと思ったのか。そこにどれだけ想いを込められるか。そして、誰かにその想いが伝わるような一枚が撮れればいいなぁ。

写真もとても素敵だったけれど、映像作品が素晴らしかった。生まれてから成長していく姿を眺めているのは、もうそれだけで心安らぐんだけれど。それだけではない何か。あんまりベタベタしてないからかな。さっきは想いが伝わってくると言ったけれど、この映像作品は一歩引いて撮っている、ように感じた。淡々と事実を写し込んでいるというか。全く勝手な解釈ではあるんだけど。

子どもたちの眠る場所 ジェームス・モリソン

Kyotographie 2024に行ってきた

今回のKyotographie の中で興味があったプログラムの一つ。
世界各地で暮らす子どもたちの眠る場所を彼らのポートレートとプロフィールと共に展示。京都芸術センターにて。写真はK-3 iiiとFA 31mm Limited。

これを観て思うのは幸福の尺度のようなものだった。
紛争や貧困、暴力といった劣悪な環境、境遇に暮らす子どもたち。彼ら眠る場所は、それを思わせる酷いもが多い。そもそも家すらなく路上で寝ることもあると言うブラジルのストリートチルドレンもいる。

方や裕福な家庭の子どもたち。彼らは個室があり、綺麗に飾られ物が溢れている。

どちらが幸せそうかと言えば、見る限り後者だ。でも。

アメリカの4歳の少女を見て思った。彼女の部屋は子ども美人コンテストで勝ち取った冠でいっぱいだ。ベッドもまるでお姫さまが眠るようなもの。これを見れば恵まれた環境だと思う。けれど、彼女の余暇は全てコンテストの準備とリハーサルに費やされている。コンテストのために毎日ステージ練習をして、週末ごとにそのショーに参加している。そのために両親は1,000ドル費やすこともあると言う。

考えさせられる話だ。彼女が幸せなのかどうか。そんなことは第三者にはわからないし、とやかく言うことでもないんだろう。でも何かモヤモヤする物が残る。ただ言えるのは、環境や境遇は子どもたちが必ずしも自ら望んで得た物ではないと言うことだ。

写真というのは、淡々と事実を写す物だと思っている。ここにあるのは彼らが眠る場所の写真とポートレイト。そこには色々考えさせられる現実が写っている。これが写真の力でもあると思う。

東京都美術館で「印象派 モネからアメリカへ」を観てきた

印象派 モネからアメリカへ

東京都美術館で開催されている「印象派 モネからアメリカへ」を観てきた。

worcester2024.jp

絵画については全くの門外漢。それでも、写真を撮る上で何かの参考になるんじゃないかなと思って興味がある催し物には行っている。今回も印象派の展覧会ということで出かけた。まぁ、印象派とは何かなんてことは、漠然としか理解していない。それは光を描くこと、だろうか。そして移ろいゆく今を描くこと。それって、写真に通じるところがあるのでは。言ってみればスナップ写真だよな。

余談ではあるけれど、クロード・モネの「日傘をさす女」(特に一番最初のバージョン)がとても好きだ。この絵の優しい光が心に染みる。そう、こんなふうな写真を撮りたい。

今回の展覧会では、フレデリック・チャイルド・ハッサムという画家が良かった。アメリカを代表する印象派の画家だそう。特に「コロンバス大通り、雨の日」という作品。雨の日の情景を描いた作品。観ていて気持ちに響く。言ってみればエモいってやつ。そして、やっぱりこれはストリートスナップだよなぁ。こんな気持ちになる写真が撮りたい。

上野スナップ

色々刺激を受け、会場を後にしたら実践あるのみ。上野周辺をスナップ撮影。今回の相棒は最近鉄板のK-3 iiiにDA★55mmのコンビ。カスタムイメージはリバーサルフィルム。

東京都美術館前にあるオブジェ。丸い球体なんだけど、これだけ見ると魚の頭っぽい。

上野公園ではイベントが行われていた。

https://tokyo-hotcocktail.jimdosite.com/

大道芸人さん。静止した状態からいきなり動いてビックリさせる系?

このカエルの噴水は、今まで意識したことがなかった。前からあった?

アメ横周辺を探索。

アメ横も何度か来ているけれど、まだまだ奥は深そう。

そして自転車を見かけると撮りたくなる。

アメ横の中にお寺が。

marishiten-tokudaiji.com

知らなかった。やはりまだまだ奥が深いところだ。

ここからでも、スカイツリーは存在感を示す。

恒例の後ろ姿二人組。

DA★55mmの写し出す空気感、のようなものは気持ちいい。

まぁ、展覧会を観てきた効果はどれほどのものか、だけれどもさ。